WTI原油は、米国産の軽質・低硫黄原油を代表する価格指標で、ガソリンや軽油などの燃料、石油化学製品の原料となる原油の需給を映します。このチャートはWTIを参照する満期のない無期限契約の価格で、現物の受渡価格や特定限月の先物と一致するとは限りません。供給、在庫、精製需要、国際情勢が市場価格に関わり、契約価格との乖離に応じた資金調達料が授受されます。
歴史・経緯
WTI原油先物はNYMEXで1983年3月30日に取引を開始しました。原油価格の変動を管理するため、品質、数量、受渡場所をそろえた契約が設けられました。受渡拠点のオクラホマ州クッシングは、パイプライン、貯蔵設備、精製関連の物流が集まる場所で、実物の原油市場と先物市場を結ぶ基盤になりました。
WTIは原油すべての平均価格ではなく、軽質・低硫黄原油の代表的な価格指標です。先物価格には限月ごとの需給や在庫・保管の条件も関わります。このチャートはWTIを参照する無期限契約なので、クッシングで原油を受け渡す契約や、特定月に満期を迎える先物そのものではありません。基準となる原油市場の歴史と、満期を設けない現在の契約の仕組みを分けると、価格の意味が明確になります。
参考資料:CME:先物取引の開始日 · CME:WTIの40年
このボードでの見比べ方
銅と天然ガスを並べ、景気に共通する材料と原油固有の供給材料を分けます。原油と銅が強いなら産業活動の見通し、原油だけの急変なら産油国・在庫・国際情勢のニュースを調べます。
米国10年金利とS&P 500も添え、原油高が金利上昇や株価の変化とどう重なるかを追います。需要拡大の原油高と供給不安の原油高では株式の反応が異なるので、価格の方向とニュースの内容を組にして読むのがポイントです。
関連グラフ:銅 · 天然ガス 無期限先物 · 米国債10年 金利 · S&P 500