AI需要が買いを支える
10月1日の米国株式市場は主要3指数がそろって上昇した。レイモンド・ジェームズの市場データでS&P 500は7,666.45、ダウ平均は50,926.56。NASDAQ公式によるとNASDAQ 100は30,501.56だった。チャートでは寄り付き後に売られた指数が午後に持ち直し、前日までの下落に歯止めをかけた。
チャールズ・シュワブは、マイクロンの決算と見通しが市場予想を上回り、関連する半導体株が朝方から買われたと報じた。AI向け需要が利益につながっていることが確認され、金利負担が重い局面でも成長期待の強い銘柄に資金が向かったとみる。NASDAQ 100がダウを上回った点にも、この選別的な買いが表れている。
金利の反転で午後に回復
AP通信によると、製造業調査で価格上昇が加速し、米10年債利回りはいったん5.34%付近まで上がったが、その後5.23%へ低下した。金利が高止まりすれば将来利益の評価を押し下げる一方、上昇が止まれば売りの圧力が和らぐ。午後の指数の反発は、この金利負担の緩和がAI関連株への買いを市場全体に広げた動きと読む。
ドル円のチャートも大きく上下した。チャールズ・シュワブが伝えた追加利上げ期待によるドルの強さと、米金利低下によるドル売り圧力が交錯したとみる。株価は上昇で終えたものの、ダウの上げ幅は小さい。高金利への警戒が消えた全面高ではなく、金利の一服とAI需要が下支えした反発だった。
午前の下げを、13時台から取り戻す
米東部時間のチャートでは、寄り付き直後のプラスが続かず、10時から11時30分ごろには主要指数が前日終値より低い位置へ押された。正午前後から戻り始め、13時台から14時ごろには上向きの動きが強まる。S&P 500とNASDAQ 100は基準線を越えてプラス圏へ戻し、その後の小さな押しも吸収した。ダウも持ち直すが、引けはほぼ横ばいにとどまる。終値は小幅高でも、午前の売りを午後にひっくり返した変化があった。
午前の弱さは、製造業の価格圧力を意識した金利上昇と重ねて読むと理解しやすい。一方、その後に米金利が低下すると、将来利益の評価に対する重荷が軽くなり、成長株を買い直す余地ができる。Micronの決算という企業側の好材料は残っていたため、金利の圧力が弱まったところでそれを評価する買いが優勢になったと考える。朝は売られ、午後は買われたという形は、企業の話と金融環境の話の力関係が入れ替わったことを示す。
ドル円の急落を、東京の出来事と混同しない
翌朝のFOREX.comの為替総括によれば、日本時間23時30分ごろ、米金利が低下へ転じる際にドル円は急落した。これは米東部時間では10時30分ごろで、東京株の取引時間ではない。24時間チャートの急な下向きの区間を、翌日の日本株の売りと同じ時刻の反応として扱わず、米国時間の金利変化に対応する為替の動きとして読む必要がある。
ドル円が下落後に戻したのに対し、株式は午後にプラスを回復している。両者は同じ金利材料に反応しても、その後の需給まで同じ形になるとは限らない。株式側では企業決算への期待が追加の支えになるからだ。この日のNASDAQ 100がダウより強かった点も、全面的な景気楽観より、金利の重荷が軽くなった成長株に買いが戻ったという説明に合う。翌日の雇用統計を前に、午後の反発が保たれた価格帯を見ておけば、新しい材料によって買い手の姿勢がどう変わったかを比較しやすくなる。
主要指数終値
- S&P 5007,666.45 +0.19%
- NASDAQ 10030,501.56 +0.31%
- ダウ平均50,926.56 +0.04%