じぶんの株価

米国株は続伸 雇用鈍化で利上げ警戒が後退

2026年10月2日の当サイトのグラフ。S&P 500、NASDAQ 100、ダウ平均、米ドル/円を表示。

雇用と賃金の鈍化が支え

10月2日の米国株式市場は主要3指数が続伸した。AP通信の終値集計ではS&P 500が7,722.72、ダウ平均が51,176.96。NASDAQ公式のNASDAQ 100は30,807.93だった。チャートでは朝方に上昇したあと一段下げ、午後は落ち着いた水準で推移した。成長株の比重が大きいNASDAQ 100がダウを上回り、金利への感応度の差が表れた。

米労働統計局が午前8時30分(米東部時間)に発表した9月雇用統計は、非農業部門の雇用増が2万9,000人、失業率が4.2%。平均時給の伸びは前月比0.1%にとどまり、7・8月の雇用者数も合計6万人下方修正された。雇用と賃金の両方で過熱感が薄れ、追加利上げを急ぐ必要性が弱まったと市場は受け止めたとみる。

原油と金利の戻りが上値を抑える

ドル円のチャートは統計発表付近で急落し、その後に戻した。雇用鈍化で米金利の上昇余地が縮むとの見方がドル売りを促し、株式には将来利益の割引率を引き下げる買い材料となったと読む。景気の強さを買う相場というより、金融引き締めへの警戒が和らいだ反応だ。

AP通信によると、米10年債利回りは一時5.17%を下回ったが、原油が下げ幅を縮めると5.28%へ戻った。朝方の株高が削られたのは、エネルギー価格からのインフレ圧力が再び意識されたためとみる。雇用鈍化は株価を支えたものの、原油と長期金利の戻りが上値を抑えた一日だった。

8時30分の統計と、10時台後半の反落を分ける

雇用統計は米東部時間8時30分に発表され、株式市場の通常取引は9時30分に始まる。チャートでは寄り付き後から10時30分ごろまでS&P 500とNASDAQ 100が高い位置へ進み、10時45分〜11時30分ごろにまとまった下落が見える。特にNASDAQ 100は朝の高値から上昇分を大きく削るが、前日終値より上を保った。その後は午後にかけて比較的安定し、終盤にもプラスを維持している。統計を好感した初期の買いと、その買いが一巡したあとの調整を分けて読むべき一日だ。

雇用と賃金の弱さは、景気の強さを評価する買い材料ではなく、追加利上げへの警戒を和らげる材料として作用したと考える。ドル円の急な下向きの区間と成長株の上昇が同じ方向の金利解釈に合うためだ。将来利益の比重が大きいNASDAQ 100がダウより強く終えたことも、この評価の変化を裏付ける。雇用が弱いのに株が上がるという一見逆の反応は、景気そのものより金利に対する警戒が当日の価格を強く動かしたと読めば理解できる。

急反落のあと、プラス圏を守ったことが重要

午前の反落は、早い時間に得た利益を確定する売りに、原油と金利の戻りが重なった動きとみる。報道が示す金利の再上昇も、雇用の弱さを好感した買いと、インフレを警戒する売りが綱引きになったという解釈を支える。朝の期待が少し行き過ぎたところを、インフレへの警戒が押し戻したという考察だ。一方、午後に前日終値を割らなかったことは、統計の好材料そのものが否定されなかったことを示す。

ダウの上昇率が小さめだった点も、景気の加速を全面的に買った相場ではないことを示唆する。もし雇用の強さが中心材料なら、景気敏感株を含む指数にもより強い買いが広がりやすい。この日は利上げ警戒の緩和を受けやすい成長株が主導した。次の取引では、原油や米金利が再び上がっても午後の価格帯を保てるかが焦点になる。統計発表後の最初の上げ幅だけでなく、反落後に残った上昇分を見ることで、ニュースが株価評価へどれだけ定着したかを判断したい。

主要指数終値

  • S&P 5007,722.72 +0.73%
  • NASDAQ 10030,807.93 +1.00%
  • ダウ平均51,176.96 +0.49%